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寝ていても痛む腰痛

1.患者情報

35歳(女性)  病名:腰痛

2.症状

10年位前から慢性腰痛を抱えていて、仕事の忙しい時や寒くなると腰痛が憎悪する傾向あり。今回は5日前から腰痛が憎悪していて、腰痛が寝ていても消えず、来院。これまでは腰痛のケアとしてマッサージを定期的に受けていたが、その時に腰が曲がっているとよく指摘を受けていた。また、今回は同時に頚肩部痛を訴えていた。ときどき朝に首や背中が痛いことがあり、今のように腰を痛めていると発生しやすいとの事。

3.姿勢・動作の観察

背中の丸みが強く、猫背。座位では骨盤を後ろへ倒し、腰椎を強く後方へ丸めている。首は前へ突き出すような姿勢をとり、首の付け根周囲には強い筋の緊張を観察。腰椎は全体的に左へ傾き、特に下部は左へ凸の側弯を形成。立位で体を前屈させていくと、腰の筋緊張が強く観察され、腰が真っすぐになったまま左斜め方向へ倒れていく。首を後ろへ倒してもらうと、首の後ろ奥に違和感を訴える。違和感は強い症状では無いようだが、通常の半分くらいしか首を反らす事が出来ない。

4.動的検査

広範囲に腰椎左側運動分節に制限を確認。頚椎の柔軟性が高い様子が触診で分かった。しかし、現状では首の奥の筋で、あちこちに過緊張が確認できた。また、頚椎の動きもあちらこちらで不具合が感じられた。また、左の肩甲挙筋(肩甲骨と頚椎を結ぶ筋)は仰臥位の状態でも緊張を高めていた。首の付け根も、仰臥位で筋緊張を高めた状態を維持していた。また上部胸椎のしなりがとても少なくなっている事が感じられた。

5.治療・施術内容

脊柱・骨盤の関節にアプローチし、運動機能の回復を計った。また、左肩甲挙筋のストレッチを実施した。治療前にあった腰部と肩の痛みは、双方とも消失。カイロプラクティックに対する反応がよく、直後効果は良い結果。

6.予後・治療計画

生活上での力学的な負荷がどの程度影響力を持っているのかは、これからの観察になる。慢性的な腰痛を10年も持っていたので、自力で行う運動を中心とした生活習慣の見直しがこれから不可欠になってくると思われる。対話の中で症状の原因を作っている事柄をあぶり出し、自宅で出来る運動と姿勢について話をした。現在再発は無く、安定した状態の維持を目指している。

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