整形外科で異常なしと言われた股関節の痛み
1.患者情報
50歳(女性) 病名:-
2.症状
両股関節(特に右)の痛み。6年前に急に痛くなり、しばらくすると治る。これを繰り返すうち、2,3年前から痛みが取れなくなる。整形外科を受診しても異常なしと言われる。ただし右の股関節を受ける皿の部分(寛骨臼)が浅いと言われた。今回は歩くときに痛みが増してきたため来院。
3.姿勢検査結果
股関節を曲げると痛みが出る。また、右膝を曲げると20~30°で太ももの前側に痛み。右の中臀筋、腸骨筋に弱化が見られる。右の骨盤が後ろに傾き、動きが悪く、更に右脚が短い。
4.診断・判断
右の骨盤の歪みによって右脚が短いことにより、右の股関節に通常より大きな負荷がかかっていると思われた。右の臀部や腰全体の筋肉の固さもあることから、ここを中心に施術することで改善がみられるはずと判断した。
5.治療or 施術内容
電気治療の後、手で腰と臀部(特に右)をほぐしていく。さらに右骨盤が後ろに倒れているので、ここを手のひらでゆっくり矯正し、動きを出していく。この段階で一度立ってもらうと、右股関節の痛みは殆ど消失し、驚いていた。さらに今度は左股関節周りの筋肉をほぐし、仰向けになってお腹、太ももの筋肉を緩めてから、最後に痛くなる原因について考えを話し、姿勢指導をした。
6.予後・治療計画or 施術計画
右股関節の痛みが一度の施術で殆ど消えたことに驚きを隠せないようだった。そうなると逆に左の股関節の痛みが気になり始めたが、2、3回目の施術でそれも消えた。現在は股関節ではなく肩のこり、痛みを中心に施術するため通っているが、股関節の痛みは再発していない。