咳をした時に発症した腰痛
1.患者情報
30歳(男性) 病名:-
2.主訴
3週間前に中腰で咳をしたとたん、腰に激痛が走り動けなくなってしまった。数日は安静を保ち多少回復したところで、痛みを抱えながら仕事に復帰した。しかし、腰の右下部に痛みが強くなってきて、来院となった。
3.観察・検査結果
体幹の前屈運動で下肢への痺れは発生しなかった。しかし、その時の下部腰椎の動きに連続性が乱れた部分が観察された。他動的な関節運動の検査にて、運動制限が下部腰椎に確認された。
4.評価・分析・解釈
仕事や私生活で形成された、下部腰椎の右凸側弯形状が、中腰の姿勢で咳をした時に強く押し出され、更に形状を強めてしまった。また、そのときにブレーキをかけた右の筋肉が損傷を受け、同時に椎間関節も制限を受けるまでに至り、損傷を受けた筋からストレスが抜けない状況が形成された。関節の可動を回復させることにより、損傷を受けた軟部組織にゆとりを作り、回復の軌道に乗せることが必要だと考えられた。
5.治療or 施術内容
下部腰椎の可動制限を回復させ、全身的なバランスを調整した。
6.予後・治療計画or 施術計画
3回の治療で、症状は治まった。しかし、腰椎の可動性安定には暫くかかると思われた。継続して治療を行っている。